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作陶の心得

作陶の心得とは、横浜陶芸倶楽部における実際の作陶に関わる注意事項です。この心得を守って、作陶してください。

粘土/成形/てびねり/いたつくり/ひもつくり/ロクロつくり/削り/釉薬,化粧泥,下絵の具/その他(心得)

●粘 土


○粘土代には、釉薬料、焼成料が含まれます。

○削りかすの粘土は捨てないで、必ず、再生してください。もったいないし、かわいそうです。

○当面、使用する粘土は、信楽特コシ、古信楽細目、赤土7号(新柳北信)、白信楽の4種類ですが、他の粘土を使いたい場合、幹事に申し出てください。また、会で購入した粘土以外は、絶対に使わないでください。焼成温度の違う粘土を使うと、溶けてしまったり、焼き上がらなかったりします。粘土が溶けて、窯が破損することもあります。

○全ての基本は、練りです。とりわけ、電動ろくろを使用する際には、十分な練りが不可欠です。

菊練りに励む大川原さん
菊練りに励む大川原さん
山本さんの鉢
山本さんがおそーめんを食べる時に使う直径25cmほどのてびねりの鉢。高台は電動ろくろで削られている。
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●成 形


○作品を造る前に、どのように使われる器か、どのくらいの大きさの器か、どのような形か、十分イメージしてください。クロッキーブックなどを用意して、絵を描くと、イメージがかたまりやすくなります。

○粘土は、意志をもっています。強引に造ると粘土に嫌われます。また、もたもたしているのも嫌いです。同じ粘土でも、水気によって、意志が違います。造る時に粘土の側にたってコミュニケーションをとると結構、粘土の意志は理解できます。

○器には、型と形と装飾(表面)があります。人間で言えば、骨と肉と皮膚です。私たちは、人間と接する時、皮膚しか眼に入りませんが、皮膚に包まれた肉や骨があってはじめて皮膚が成り立ちます。器も同じです。作陶は、型から形へ、形から装飾へと組み立てられています。成形の場合、形だけに捕われてしまうと、バランスの良い器はできません。

○世の中に出回っている器をお手本にすることはひとつの手ですが、量産品をお手本にすることは、好ましくありません。とりわけ、鋳込みや機械ロクロで造られた器は、型と形が溶け合って、造形的な緊張感のない表面的な器になっています。質の高い作品をお手本にしましょう。

○器に触れているのは、指先です。眼ではありません。眼で造ろうとすると、形ばかりが、眼に入ってきて、型が崩れます。型を成り立たせるためには、指先に神経を集中して、粘土にアプローチしてください。

土殺しをはじめようとしている田中さん
土殺しをはじめようとしている田中さん
備前の土でつくられた徳利
備前の土でつくられた徳利
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●てびねり(たまつくり)


○たまつくりは、作陶の基本です。最初の粘土のかたまりは、器の赤ちゃんみたいなものです。ていねいにバランスよく、かたまりを造りましょう。

○たまつくりの魅力は、電動ロクロや鋳込みと対をなしています。電動ロクロによってかたちつくられる造形的バランスは、回転運動からくる端正なバランスが基になっています。一方、たまつくりは、回転運動を基にしながらも、指先と粘土との対話による強固な型の成立とそれに伴う形がもつ豊かな表情が造形的バランスとして、生きてきます。それは、表面的な形となって現れます。ですから、仮に端正なバランスを持っていたとしても、さらに豊かな表情が加わります。電動ロクロでは成し得ないまさに「手づくり」の魅力です。端的に言って、たまつくりの魅力は、指先が織りなす表情です。そこを大事にしたいものです。そのためには、削りという工程を最小限にすることが、求められます。

てびねりで鉢をつくる佐藤さん
てびねりで鉢をつくる佐藤さん。このふっくらとした手でつくられる器は、てびねり独特のやわらかさとともに端正な造形性に包まれている。
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●いたつくり


○いたつくりは、成形中、粘土を締める過程がありませんので、練りが大事になります。菊練りの回転軸が垂直になるように板を造れば、歪みは少なくなります。

○いたつくりのうち、「はりあわせ」は、プラモデルみたいなもので、「設計」が大事です。また、張り合わせのタイミング(乾き具合)も大事です。早すぎれば、歪んでしまいますし、遅すぎれば、張り合わせができなくなります。また、接合部分のひっかきやドベぬりを怠るとうまく張り合わせることができません。

○型を使ういたつくりは、均一に板に押し付けることが大事です。いたつくりの最大の難関は、歪みです。

八角皿
1枚の板からつくられた直径およそ30cmの八角皿。土をよく締めないと底が浮いてくるが、ていねいにつくれば、こうした実用性の高い皿を初心者でもつくることができる。
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●ひもつくり


○ひもつくりの魅力は、他の造り方では作れない形を造ることができる点です。下描き(エスキース)は、しっかりと描きましょう。エスキースで描かれた形は、合理的な型を内包していなくては、造形的なバランスを欠いてしまいます。また、厚さの均衡を保つためにひも自体をていねいに造ることも要求されます。

○ひもつくりの粘土はやや、やわらかめが良いです。

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●ロクロつくり


○ロクロを使う場合、全ての工程に於いて、前段階の工程が影響します。菊練り→土殺し→土取りを完全にマスターしてから先へ進みましょう。

○どうしてもロクロを扱うと、無理してできないことに挑戦しがちですが、それは無理なことです。段階を追って、着実に進んでいきましょう。

○ろくろつくりの最大の敵は、しっかりしたベースをマスターしないで先へ進むことですが、次に陥るのは、長時間の作陶です。ロクロつくりは、一気に造りきらないと、粘土が疲れてしまいます。

○腰以外は、形・厚さとも、バランスよく、成形します。削りに頼ってはいけません。

○造る前に造る器をイメージしてください。できるだけ、エスキースを描いた方が良いです。

○制作とは、ある意味で、人間が機械と一体になることですから、身体の型は大事です。脇を締める、腹筋を使う、身体全体が、ロクロの回転に負けないようしっかりした型を作らなくてはなりません。

電動ろくろ
電動ろくろで小振りの器をつくるとき、左右の親指を触れさせると左右の手が一体となって、厚みを読むことができる
こて
こてがつかえるようになると首ものなどいろいろとつくれるようになる。
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●削り


○どのような造り方でも、削りという工程はありますが、原則的に磨きという工程はありません。

○削りに頼ると作陶がうまくなりません。とりわけ、ロクロ造りの場合、胴を削らないことを前提に作陶してください。

○削りは、腰のみです。内側は、装飾以外、削りません。

○ロクロを使う場合、シッタ造りを怠ってはいけません。また、削る前に何処をどのように 削るか、念頭に入れてから始めます。

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●釉薬・化粧泥・下絵の具


○当面、使用する釉薬は、石灰釉、織部釉、白萩釉、天目釉、黄瀬戸釉、蕎麦釉、乳白釉、瑠璃釉とします。他の釉薬を使いたい場合、幹事に申し出てください。

○釉がけをする前に十分釉薬を撹拌してください。ものによっては、違う釉薬になってしまいます。また、粘度が、おかしいとおもったら、ボーメ計で、比重を計ってください。標準比重は、釉薬のふたに記してあります。

○釉薬の二重がけは、大変美しくなりますが、釉だれの危険性があるので、経験していない二重がけを施す場合、上部のみとし、どのくらい重ねたかを記録しておくと後の参考になります。ただし、同じ釉薬でも、厚みによって、釉だれや色味にかなりの差が出ます。

○高台付近の釉はがしは、完璧に行ってください。不安な場合は、講師に確認してもらってください。限度を超えた釉だれが発生した場合、棚板を弁償してもらうことになります。

○倶楽部で用意した釉薬・化粧泥・下絵の具以外は、使用しないでください。必要に応じて倶楽部で購入します。

○素焼きのあとは、必ず、濡れたスポンジをよくしぼって器を拭いてください。はがし刷毛などを使って削るのはやめましょう。紙ヤスリなどを使うのは、論外です。

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●その他(心得)


○課題は、技術向上を目的に出されています。必ず、造ってください。

○作り手を特定するためにサイン・印を登録していただきます。登録されたサイン・印のない作品は、焼成しません。必ず、付けてください。

○焼成後に講評が行なわれます。講評の終わった作品は、すみやかに持ち帰ってください。

○分からない点、うまくいかない点があれば、積極的に講師・幹事に質問してください。

○使用後の道具等は、すみやかに保管場所に返却してください。

○備品等破損した場合は、各自の責任において弁償して頂きます。

○工房を使用したのちは、作品の保管・後片付け・清掃を行ってください。

○倶楽部の秩序を乱すことは、やめてください。

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